【Q&A】同一労働同一賃金 均衡待遇の点検・検討手順

※こちらの情報は2021年2月時点のものです

Q.相談内容

ポケットプレス1月号(https://www.cacgr.co.jp/column/consult/1534/)で、パートタイム・有期雇用労働法の「同一労働・同一賃金」について均衡待遇もしくは均等待遇を図らなければならないことをご説明いただきましたが、均衡待遇を図るためにはどのようにすれば宜しいのでしょうか。

A.回答

不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル※1を基に、以下で説明する第一段階から第四段階の手順に従い、点検ツール※2ワークシート等※3、を使用し、点検・検討が必要です。今回の記事では、第一段階、第二段階の手順について説明をさせていただきます。

①第一段階(点検・検討マニュアルP26~P34)

社内で雇用する労働者を「労働契約期間」、「1週間の労働時間」の2つの観点からパートタイム・有期雇用労働法に該当する労働者(以下「取組対象労働者」という。)の有無、取組対象労働者と比較する労働者(以下「比較対象労働者」という。)の確認を行います。
次に、取組対象労働者が均等待遇、均衡待遇のどちらに該当するのかの確認を「職務の内容」「職務の内容・配置の変更の範囲」の観点から比較対象労働者と比較して行います。両方異なる、もしくは片方が異なる場合は均衡待遇となります。
ここでいう、取組対象労働者、比較対象労働者は次の労働者を指します。

②第二段階(点検・検討マニュアルP35~P36)

比較対象労働者に支給・付与されている待遇について「待遇の適用の有無」「待遇の決定基準」の2つの観点から、取組対象労働者と比較対象労働者の待遇が「同じ」か「異なるか」を確認します。

待遇の適用の有無…賃金だけでなく、休暇、施設利用の福利厚生や安全衛生、教育訓練等の全ての待遇が適用されているかを確認し、その待遇が同じか異なるのかを確認します。

待遇の決定基準…労働者ごとに適用されている待遇の基準を確認します。

第一段階、第二段階の確認手段として、ワークシートがございます。ワークシートとは、自社の取組を点検するための様式となります。下記URL(厚生労働省ホームページ)に様式が掲載されておりますので、是非ご活用ください。

今回は、均衡待遇を図るための点検・検討手順の第一段階、第二段階について説明致しました。次回は、均衡待遇を図るための点検・検討手順の第三段階、第四段階について説明させて頂きます。

【参考URL|厚生労働省】
■※1(点検・検討マニュアル)|リーフレット
https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000494536.pdf
■※2(点検ツール)
https://www.mhlw.go.jp/content/000657292.xlsm
■※3(ワークシート)
https://www.cacgr.co.jp/oshirase/download/worksheet.xlsx