【Q&A】在宅勤務時の労働時間

※こちらの情報は2021年6月時点のものです

Q.相談内容

新型コロナウイルス感染症の対策でテレワーク勤務を行っておりますが、午前中だけ自宅で勤務を行い午後から会社に出勤する社員や、通勤時間中にテレワークを行っている社員がいます。この場合の移動時間は労働時間に該当するのでしょうか。

A.回答

ご質問のケースでは、使用者の指揮命令下に置かれている時間であるか否かどうかで、個別に判断されます。

通勤時間中のテレワーク勤務

テレワーク勤務の性質上、移動中であってもパソコン等の電子機器などを用いた業務を行うことが可能なため、使用者の明示または黙示の指揮命令下で行われている労働は、すべて労働時間に該当します。従って、会社への通勤時間やテレワーク勤務中に中抜けして役所や取引先等へ向かう移動時間であっても、モバイル端末で仕事をしていれば労働時間となります。

午前中だけ自宅で勤務した後、午後から会社に出勤するなどの移動時間

自宅と会社への移動時間が労働時間に該当するか否かは、次のとおりとなります。

  • 使用者が労働者に移動することを命じており、労働者が労働の免除を受けず、自由に過ごせる時間が保障されていない場合は、労働時間に該当します。
    (例:緊急対応が必要等の具体的な業務のために、出社を求めた場合)
  • 使用者が移動することを命ずることなく、労働者が労働の免除を受け、自由に過ごせる時間が保障されている場合は、労働時間に該当しません。ただし、使用者の指示を受けてモバイル勤務等に従事した場合には、その時間は労働時間に該当します。
    (例:労働者が気分転換等のために、自分の判断で移動した場合)

【参考URL | 厚生労働省ホームページ】
情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン | リーフレット
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/3003011.pdf