出生後休業支援給付及び育児時短就業給付の創設について

※こちらの情報は2025年5月時点のものです
男女が共に育児を担うことの重要性を始め、「共働き・共育て」及び育児期を通じた柔軟な働き方を推進するため、2024年6月に公布された「子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律」により、雇用保険法が改正されました。
この改正により、「育児休業給付」に加え、2025年4月1日より新たに、両親共に育児休業等を取得した場合に支給される「出生後休業支援給付」と、育児のための短時間勤務中に支給される「育児時短就業給付」が創設されました。

出生後休業支援給付について
目的
改正前は、育児休業を取得した場合、休業開始から通算180日までは賃金の67%(手取りで8割相当)、180日経過後は50%が支給されていました。また出生時育児休業(産後パパ育休)の給付率も67%でした。
2023年度の育児休業取得率は、女性は80%を超える高水準である一方、男性は前年度よりは増えたものの30%程度と依然として低い水準となっております。
男性が育児休業制度を利用しない理由として「収入を減らしたくなかったから」が多く、育児休業時の収入減が男性の育児休業取得の高い壁となっています。
以上のような背景から、若者世代が、希望どおり、結婚、妊娠・出産、子育てを選択できるようにしていくため、夫婦ともに働き、育児を行う「共働き・共育て」を推進する必要があり、特に男性の育児休業取得の更なる推進が求められることから「出生後休業支援給付」が創設されました。
内容
出生後休業支援給付は、子の出生直後の一定期間以内(男性は子の出生後8週間以内、女性は産後休業後8週間以内)において、雇用保険被保険者とその配偶者の両方が14日以上の育児休業を取得する場合に、最大28日間まで休業開始前賃金の13%相当額を支給します。既存の育児休業給付(67%)とあわせて給付率は80%となり、休業開始前賃金の手取りで10割相当額となります。
出生後休業支援給付の財源は、子ども・子育て支援納付金です。
支給要件
- 休業開始日前2年間にみなし被保険者期間が12か月以上あること
育児休業給付と同様に、休業開始日前2年間に「みなし被保険者期間」が12か月以上必要となります。「みなし被保険者期間」とは、休業開始日前から1か月ごとにさかのぼって区切り、各月で次のいずれかの条件を満たす期間のことです。
●賃金支払基礎日数が11日以上あること
●賃金支払基礎日数が11日以上ない場合は、賃金支払の基礎となった時間数が80時間以上あること - 子の出生直後の一定期間内に育児休業を通算14日以上取得すること
一定期間内(男性は子の出生後8週間以内、女性は産後休業後8週間以内子の出生直後の一定期間内に育児休業を通算14日以上取得すること)に育児休業を14日以上取得することが必要です。この一定期間内の育児休業のことを「出生後休業」といいます。出生後休業14日以上は連続していなくても構いません。 - 雇用保険被保険者の配偶者も通算14日以上の出生後休業を取得していること
配偶者が専業主婦である場合、フリーランスで働いている場合、あるいはひとり親家庭の場合など、配偶者が育児休業を取得することができない事情があるときは、配偶者の取得要件は問われません。
育児時短就業給付について
目的
改正前の育児休業法でも育児短時間勤務については定められており、3歳に満たない子を養育する従業員は、申し出により所定労度時間を1日6時間までに短縮することができました。しかし、時短勤務することにより労働時間が短くなることで、その分賃金も減ってしまうことが一般的でした。そこで「共働き・共育て」の推進や、子の出生・育児休業後の労働者の育児とキャリア形成の観点から、雇用保険被保険者が2歳未満の子を養育するために時短勤務をしている場合の新たな給付として、育児時短就業給付が創設されました。
支給要件
- 2歳に満たない子を養育するために、雇用保険被保険者が所定労働時間を短縮して就業していること
- みなし被保険者期間が育児時短就業開始前2年間に12か月以上あること
また、以下のように育児休業から引き続き時短就業する場合も対象となります。
- 育児休業給付を受給しており、その休業終了後に引き続き育児時短就業したとき
- 出生時育児休業給付を受給しており、その休業終了後に引き続き育児時短就業をしたとき
支給額
育児時短就業給付の支給額については、休業よりも時短勤務を、時短勤務よりも従前の所定労働時間で勤務することを推進する観点から、時短勤務中に支払われた賃金額の10%が支給されます。しかし、時短就業中の賃金が開始時の賃金の90%以上の場合は、厚生労働省令で定められた逓減率を乗じた額が支給されます。
育児時短就業給付の財源は、子ども・子育て支援納付金です。
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